名前:小田中美穂(こだなかみほ)
職業:子育て・教育アドバイザー
保有資格:カラータイプマスターインストラクター・整理収納アドバイザー
兵庫県三田市在住/4人家族(1男1女子育て中)
行動色彩心理学(カラータイプ)を用いた子育て講座・キャリア教育授業・コミュニケーション研修・企業向けのチームビルディング研修など兵庫県を中心に阪神間活動。
第一子出産後、専業主婦へ。子ども2人が小学生の時、子育ての大きな悩みが訪れ、このままでは子育てを続ける自信はもうないという所まで自分を追い詰める。心理学の学びが自己・子ども理解に繋がり、個性を引き出す子育てに転換。その経験を元に、子育てママに寄り添うサポートを始める。
『ママの笑顔は未来を創る』全国のママコミュニティ「ママノユメ」の中で、教育部門を主宰。
カラータイプを活用した現在のお仕事ときっかけ
上村:現在されている活動についてお話ししいただいてもよろしいでしょうか。
小田中:子育て・教育のアドバイザーをさせて頂いていまして、カラータイプというツールを活用しています。
7、8年ぐらい前、ちょうど40歳前の頃に、子育てと自分の人生をについて悩んでおりました。子育てが出来ないかもと、しんどい時があり、その頃に色彩心理学と出会い、自分や家族の個性を知り、子供との関係性を理解することが出来ました。今思うと自身を180度変える転機になったと思っています。
私の根っことしては、子育てで悩んでいるお母さん方に何か変わる、繋げるきっかけになれるような人になりたいなと思いカラータイプを活用した子育て講座や講演をさせて頂いているのが現在の活動になります。
カラータイプ協会HP
上村:ありがとうございます。色彩心理学との出会いはどのようなきっかけがあったのでしょうか?
小田中:当時、子育てや人生に悩んでいる時に、アクセサリーを製作している友人が参加していたイベントに誘われまして、その時に占いにカラーセラピーを取り込んだブースと出会い、色のボトルを選ぶ事で「今こういう心境でしょう」と、気持ちを理解してくださり、色のボトルを選ぶだけでどうしてわかるのか、と凄く興味を持ちました。
小田中:当時、新しい事を学ぶ事に勇気がなく悩んだのですけれど、学んでみたら面白く、講習から帰ってきて悩みの元であった息子にカラーセラピーをやってもらいましたが、結果はわかっても、そこからどうしたらいいのか困ったわけです。
色で様々な事が知れるということがわかりましたが、それをもう少し分析、解説してくれるようなツールはないかと思っていた時に、たまたまカラータイプに出会いました。
私は仕事するのであれば、講座だけではなく、講演や授業など一対多でやりたいという気持ちがあったので、カラーセラピーは個別セッション向きだったので、ちょっと違うと感じました。カラータイプは自分の中でやりたいイメージとピタッとハマったのがきっかけです
上村:なるほど。7、8年前に子育に悩まれていたという事でしたが、お子さんがいくつくらいの時だったのでしょうか?
小田中:息子が小学校4年生で、娘は幼稚園でした。
小田中:ちょうど資格が取れた時期には、娘は小学校に入学、息子は中学受験をするので、お金もいるという事も明らかになり、子供も小学校に行って時間ができるから、働こうと考えました。カラータイプでやってみようと自分の動きとタイミングがハマって動き出しました。
上村:なるほど、それまでは専業主婦だったのでしょうか?
小田中:子供が幼稚園に行っている間とか、少しパートとかはしていましたが、別にそれが生き甲斐ややりがいがあったわけでもなく、手元に自分の自由になるお金が欲しいという事でしていました。
あまり自分を出せなかった学生時代
上村:以前にライフラインチャート(人生グラフ)を共有させていただいた時と、学生時代から今にかけて私とグラフの流れが似ているなと思ったのですが、学生時代のお話も少し聞かせてもらってよろしいでしょうか?
小田中:学生時代は中高と女子校に通っていました。
私は下町(当時は荒れていた)に生まれ育ったので、母は中学受験して、女子校で中高大の十年間コースに入ったら安泰だと考えていたのです。
小田中:私は割とお姉ちゃん気質で、素直に親の求められていることに応えないといけないと思っていて、親に言われたことを粛々とこなしていました。
小田中:女子高については、今にして思うとあまり向いていなかったのだと思います。今みたいに活動的だったり社交的だったりという感じでもなくて、高校三年生の少し前ぐらいに、あと4年間このままの延長で進むのは嫌だなという心境になったのです。
友達も変わらない。行きたい学部も無く、進路指導の先生に相談した所、親身に相談を聞いてくださって、今からでもいけるとおっしゃってくださり、塾に行き始め大学受験という流れになりました。この時が初めて自分で決断した時です。
親にも相談しましたが、後押ししてくれました。
上村:なるほど。大学生活はどうでしたか?
小田中;大学は共学で、バイトもして、色々な知り合いも増えて、大学の友達は今の私とあまり印象が変わらないと思います。大学ぐらいから自分らしさが少し出てきたかなと思っています。
就職から専業主婦に
上村:大学卒業後はどうでしたか?
小田中:新卒で英会話スクールに入社しました。
小田中:私が入社した頃は業績的には良かったのですが、その後に衰退し倒産しました。職種は営業職ですね。今のコミュニケーション力や、プレゼンテーションのスキルはそこで培われたと思います。親向け、子供向け共にスムーズに成績は上げられていて、拠点を任されたりもしていましたが、深夜から会議という事もよくありました。
上村:深夜会議とは、中々ですよね。
小田中:そうなんです。同期はどんどん辞めていくし、私の人生これでいいのか、結婚も逃すんじゃないかと26歳の頃に思い、普通の会社員になりたいと思い、大阪の商社に再就職しましたが、社風が昔風で「女なのに」みたいに思われ、ここはここで大変だなと思いながら過ごし、主人と出会い結婚してから転居。違うところで派遣の仕事をして、妊娠と転勤が重なり、そこから十年ぐらいは専業主婦をしていました。
上村:最初に英会話スクールに就職されたのは、大学生の時に営業職をしたいとか、英語の仕事に携わりたいとかあったのでしょうか?
小田中:他に内定を貰っていた所も教育関係と人材派遣で、メーカーとかには元々興味がなくて、何故その会社を選んだかというと、会社のスローガンが「夢を夢のままで終わらせない」だったからなのです。
英会話を学ぶことで、その方の人生の機転になるような、夢を売っているのがいいなと思ったのです。
上村:でも売っている人たちの労働環境は結構厳しかったと。
小田中:そうでしたね。でも全部が全部嫌なことばっかりではなかったです。仕事自体はやりがいもありましたし、尊敬できる上司もいました。
上村:そういうことですか。子供さんが少し手離れてきたぐらいで今の仕事を始めたという事でしょうか?
小田:はい。
上村;子供さんが小さい時は、将来またこうやって働こうとか、そういう事は考えておられましたか?
小田中:ノービジョンでしたね。習い事とかは好きだったので、パン教室とか行ったりはしていましたが、友達とお茶した時とかに、社会に何も貢献していない自分達に後ろめたい気持ちになるね。などと話してまいした。
上村:そういうママ友の井戸端会議もあるわけなんですね。
小田中:そういう風な事を思ってない方も勿論いらっしゃると思いますが、その友達も多分何かしたいと思っているけど、きっかけがないとか、自信がないとかで「私たち本当に何も出来ていないよな」と楽しくパンを作りながらも、お互いマイナスなオーラを醸し出していました。何か打破したいけど、どうしたらいいのだろうと思っていたのです。
「色」への出会いと役割の効果
上村:でも悩まれている時に色彩心理学と出会い、ご自身が変わっていったという経験をしながら、カラータイプに出会ってご自身も良い体験が出来て、それを伝えいく側、教える側になろうとなったのは子供の手が離れたというのもあると思いますが、決定的な決め手は何だったのでしょうか?
小田中:お母さん達の育児サークル作ったり、PTAの委員をしたりとずっと何かはしていて、幼稚園で委員をしていた際に、予算を預かって1年間で年10回、お母さんと子供向けに講座企画をするという担当をしていました。
色々な先生に来てもらって講座企画をするというのは楽しいな、とは思っていたのですが、いつか自分がこれをやる側になる事は無理なのだろうか、私も働けたらいいなというのはその時ぐらいから思っていました。
上村:そういった企画したり、委員の役割をしたりというのは学生時代からもそういう立ち回りをされていた事があったのでしょうか?
小田中:学生時代にはそんな事はなかったのですね。やはり社会人になってからですね。
当時は、前に出るとか、人前で喋るとか恥ずかしい、自信がないという感じでした。
上村:まだお会いしても日が浅いですけども。今の雰囲気はそんなことを全く感じさせませんね。
小田中:そうなんですよ。だから、中高の話を振り返りたくないのは多分そこだなと思います。でも何かやりたいとか代表なりたいとかはどこかで多分あったんです。
でもきっかけもないし、自信もなくて賛同者もいないし・・・だから出来ないと考えていました。
上村:社会人になってからママさんサークルなどを始められたのは、仕事を辞められて主婦になられてからでしょうか?
小田中:主婦になってからですね。当時西宮に住んでいましたが、誰も知っている人がいないから、育児サークルに入ったんですよ。加入後に誰か代表を来年からやってくれませんか?という事になって、私は友達を作るのが得意な方ではなかったので、代表になったら否応なしに人と喋らないといけなくなるし、役割を与えられたら出来るタイプなので立候補しました。
上村:なるほど。
小田中:私は役割を与えられると強いのですが、役割与えられなかったら前に出られない所が今でもあります。
上村:以前にもおっしゃっていましたよね。なんか場にいた時に、人見知りを発揮して、自分からあまり話しかけられないという。私も似ています。私も役割を持つことが多いですが、役割を持てばそれをきっかけに喋りかけられるから。
小田中:そうなんですよ。その責任感なのかわからないですけれど、役が私を強くしてくれる。それをしていると自然とそういう役と私の性格がだんだん一致してくるようになったのかと思います。
仕事のやりがい~あなただからという言葉~
上村:なるほど。今このお仕事をされても何年ぐらいになりますか?
小田中:7年目ですね。
上村:この仕事されていて印象的だった出来事や、やりがいなど思い出されるものなどはありますか?
小田中:お客様から言われて、やはり嬉しいのは、「お会いできてよかった」とか、「きっかけをくださってありがとうございます」とか、私との出会いで、その人にとって良い事が起こったという事を言ってくださると嬉しいですし、例えば依頼を受けて仕事した時などに、「これは小田中さんだからお願いしたい」という風に言われたりすると、凄く嬉しいです。
上村:組織にいたら、会社の一員だからで頼まれたといった事もありますけど、個人、小田中さんだからというのは凄く素敵な仕事だと思います。
小田中:この前に皆さんのライフチャートで色々な話を聞かせて頂いて、自分もどうだろうと振り返りをしていました。
小田中:小中高の時期の私と今の自分はだいぶ違っていて、あの時だったら多分、「小田中さんだからやってほしい」と言われることもあまりなかったと思います。
でも今はそういうチャンスが凄くたくさんきていて、頼まれたら嬉しいから断れないんですね。
小田中:わかります?
上村:わかります。頼まれると断りづらい。
小田中:ずっと選ばれている人ならもしかしたら、このチャンスが無くても別に痛くもないと思うかもしれませんが、別に不幸だったわけではないのですが、どちらかというと日陰タイプで、今は日向にあててくれる人がいたら、YES!と全部言ってしまいますね。
上村:過去のご自身の日陰の部分とありましたけど、その日陰の部分が今にどう活かせたりしているでしょうか?
小田中:もちろんその部分も強みとしてあると思いますね。例えば責任を持ってきちんとやるとか、相手を思って考えるとか、コツコツするとか多分そういうところは変わっていないのではないかなと思います。
これからについて~まずは今と自分を大事にする~
上村:仕事面において今後どのような仕事をしていきたいというのはありますか?
小田中:それについては凄く悩んでいます。先日も知人から「小田中さん、もっと大きな仕事するって決めたらいけるんじゃないの?」と言われました。
小田中:7年ぐらい前に私と同じように、何か始めた友達のママさんはたくさんいましたが、その中では辞める人もいるし、そのまま私と同じように個人起業主でやっている人もいれば、法人を立ち上げて、本を出したりテレビに出たり手広くやっている友達もいて、そんな中で「私はどうしていきたいのだ?」というのはずっと思いながらやっています。
上村:今もそうやって素晴らしい体験が出来ていて、そこは楽しいけれど、もっと多くの方に広げていくとか、そういう所はまだ考えてはないという感じですか?
小田中:他者の承認ばかり求めたとて結局疲れるわけで、やはり自分でこれがいいとかこれが満足だって思える所をまず大事にしないといけないというのを感じています。
小田中:私は元々自分をなかなか認められない性格なんです。最近はそんな感じではなくなってきていますけれど、自分がどうしたいかというのを考えていかないと天井なく欲しいになってしまうと思い、今はその自分の本当にやりたい所を探っているところです。
小田中:もっと仕事しよう思ったら、親の介護が始まったり、子供も中高生だったり、まだ仕事全開でいくのはどうかと思うところもあって、今は今で出来ることで楽しめればいいかなと感じています。
上村:確かに介護や子育てを合わせたらバランスが必要ですものね。
小田中:やはりそこを大事にしたい。もともと家をあけたくないのですよ。
家で仕事しているのも、やはり家族が帰ってきた時に家にいたいと考えています。だから基本的に拠点はずっと家です。
上村:娘さんや息子さんともこういうお仕事の話とかもされるんですか?
小田中:子供がいても家でほとんど仕事しているので、見ているし聞いていると思います。
上村:なるほど。見ているし聞いているけれども、特別何かそれについて話したりとかは最近ない感じでしょうか?
小田中:娘の学校に授業で行ったこともあります。子供たちも自分という個性を知って良かったと思っていると思いますし、友達との関係作りなどに役立ててくれています。
若者へのメッセージ~こうなりたいと思えば変われる~
上村:子育て支援やママ達のきっかけ作りなどされていますが、若い世代、10代20代の方々にこういう事をしたらいいよ。みたいな事をお伝えできるとしたら何かありますか?
小田中:高校生や大学生向けに授業させて貰っていますが、カラータイプ診断をして自分の性格や個性が分かって、さらに、こうなりたいなと思ったら「なりたい自分」に変れるよとお伝えするようにしています。未来の自分を変えることはできるという話です。
生まれた年月日であなたはこんなタイプと言われたら、変れないと思ってしまうかもしれないけれど、カラータイプは一年後にしたらオレンジが上がっていたとか青が上がっていたとか自分がなりたい個性の部分が上がったりする可能性が高いので意識して欲しい。自分がこう変わっていける、変わりたいというのを感じ取ってもらって、自分のなりたい自分というのに歩んでいける人を増やしていきたいと思っています。
小田中:毎年行かせてもらっている学校だったら一年後に同じメンバーにまた再会しますが、結構皆、自分が前どうだったか覚えられていて「協調タイプの水色が増えた」など気づきがあった事を言ってくれて、それを聞くと嬉しいです。
上村:成長いいですね。
主婦やお母様方へのメッセージ~違和感を感じたら、小さな一歩を~
上村:あともう一つお聞きしたいのが、同じようなママさん達に対しては何か思いやお伝えしたい事はありますか?
小田中:ほぼ10年間、私も誰々のお母さん、妻、という生活だったのですが、やはり自分の個というのを持って生きると変わるのでないかと思います。
私も何もしてない時は、こうしておけばよかったなという連続でした。
例えば資格の申し込みをするというのも、最初の一歩が凄く重たかったのですが、一歩踏み出してしまえば、二歩目は軽いと思うので、きっかけを一つ見つけたら逃さずチャレンジしてみるとよいと思います。
上村:その一歩目を見つけるのはどうしたらいいでしょう?
小田中:私が幼稚園の委員をしていた時に、講師として色々な先生が来られて、こんな風になりたいな。こんな感じで仕事できたらいいな。こんなライフスタイルになったらかっこいいなと感じたのは、委員をせず家にいただけなら気づけなかった。色々な所に行って初めて気づく。自分の毎日の日常だけでは気づかない世界に行ってみて、いいなと思えるものを探して、変化を与えてみると面白いことが起きると思います。
小田中:最近、「私も資格取りたいんです。小田中さんみたいな講師になるにはどうしたらいいですか?」とか聞かれるようになって、そんな風に思ってもらえるようになったのは嬉しいので、憧れてもらえるような存在であれたらよいなと思います。
私もゼロから始めたので、可能性的は誰にでもあると思っています。
上村:一歩を踏み出すことですね。人と出会って話をして、色んな人の人生を見ること、そこは子供とか大人関係なく大事だなと思いますね。
小田中:そうですね。色々な資格勉強をし、あちこち行って、大変そうと言われるのですが、私は逆に決められた事をそのままやる方が今はしんどいと感じます。
やはり付き合う周りの知り合いや友達で人は凄く変わると思います。
上村:そうですね。本当にガラッと変わっていくと思います。
小田中:純粋なママ友はいないかも知れません(笑)
上村:私の周りもそうですね。お仕事されている女性の方は同じようなことをおっしゃっていますね。
小田中:違和感があれば動いた方がいいですね。そこじゃないと思っているんだったら変えればいい。
上村:最初に皆さんはそれぞれの個性を持っているという話もありましたが、そういう人達も変わりたいと思っている方もいるかもしれないし、きっかけがあれば変わるかもしれない。いろんな思いがありますからね。本日は貴重なお話をありがとうございました。
インタビューを通して
小田中さんにインタビューをさせていただいた時はまだリアルで1度しかお会いしていない時でした。お会いしたのは2023年の夏頃でした。お子さんに対してキャリア教育をされているというお話から私が非常に興味を持ち、この場をオファーさせていただきました。
多くの学生さん、主婦の皆さんにワークショップを提供されている経験から出てくるお言葉は非常に納得性と共感性のある言葉でした。
「こうなりたい」と思えば変わる事が出来るというお言葉と、違和感を感じたら小さな一歩を踏み出すというお言葉は、振り返ると自分もそうだったなと思いました。そして小さな一歩を踏み出すきっかけとして、カラーカードのようなフランクに出来るツールは非常に有効だなと思いました。
学生の人間関係、将来への不安、主婦の方の苦労や不安、多くの方が悩まれている課題だと思います。小田中さんのこういった活動が多くの人の一歩になり、地域や社会が良くなる一歩になっているのだなと改めて感じます。
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